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ユニフォーム屋が見聞きした世の中の出来事やユニフォーム屋が語るよもやま話やユニフォーム屋だからやっぱりユニフォームに関する話題を気ままに語っています。
by my-uni
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「前掛」よもやま話
「前掛」は、汚れを防ぐために衣服の全面の腰から膝下あたりまでかける布で、左右に紐を付け体に回して結ぶもので、「前垂れ」と言うこともあります。

桃山時代から江戸時代中期頃まで下働きの女性は赤い前掛けをつけていたと言われていますが、着物に着用する前掛は並幅のものが一般的で、着物の反物の幅(36cm)が基準になっていたようです。

着物を着て料理をする際に前掛ではなく「割烹着」を着ることもありますが、「割烹着」は明治期に考案されたと言われていて着物の上から簡単に着れて、タスキに前掛のスタイルよりも動きやすく、料理をする際に汚れを防ぐ便利なアイテムとして広がり、白い割烹着は年中行事や冠婚葬祭に欠かせない定番着衣となっていったそうです。

「前掛」は、英語で「エプロン(apron)」、フランス語では「タブリエ(tablier)」とも言いますが、 エプロン(apron)の起源は古代エジプトの時代の王様や僧侶の権力者の象徴として使われていたといわれていて、実用性よりも装飾を施した芸術的な意味合いを持ったものとして広がり、それは世界の民族衣装の中にも取り入れられています。
豪華な飾りをつけたエプロンは身分・階層・豊かさの象徴として上流女性の間で広がっていきましたが、18世紀の西欧で労働と清潔を象徴する実用的なエプロンとしてメイドの制服となり広がっていったそうです。
日本では明治期に西欧文化の流入によってメイドのエプロンが紹介され、大正期に入って婦人職業着としてエプロンが流行するようになり、上流社会のメイドやカフェ女給の制服として広がっていき、戦後になってからは白い清潔なエプロンは、女性にとって生活を彩る手軽で安価なファッションとして受け入れられるようになり、平和な時代の象徴として新しい家族の再生を呼びかける役割をはたしていったそうです。
「前掛」よもやま話_e0053563_12143248.jpg

弊社では業務用の前掛として、調理前掛ソムリエエプロンを製造していますが、その中でも古くから料理人の皆様に親しまれている調理前掛について少しお話します。
弊社の調理前掛は大きく分けて「和食系」「洋食系」に分かれていて、「和食系」は綿100%のやや薄手のカツラギ素材を使用し、身幅58cm・腰紐巾8cm・中心丈64cm(Lサイズ)にしています。「洋食系」は綿100%の厚手のカツラギ素材を使用し身幅74cm・腰紐巾7cm・中心丈81cm(LLサイズ)にしています。
「和食系」の前掛の身幅が「洋食系」に比べて狭いのは、和装をしてもさまになるバランスのよい身幅にしていて、腰紐巾が広いのも帯を意識したしっくりとくる紐巾で飾り結びがしやすい巾にしています。
和装(着物)の流れを汲んでいる「和食系」前掛ですが、その締め方にもポイントがあります。
男性の着物の場合、帯を締める位置は骨盤の上で、前を低く後ろを高くして骨盤を立たせるようなイメージで、グッと締めるのが格好よく(粋に)見え、帯が安定して着崩れもしにくいといわれています。
これは「和食系」「洋食系」問わず前掛(エプロン)全般に言えることですが、着物の帯と同じように前掛も骨盤の位置で着用すると腰紐をグッと締めることができ気持ちも引き締まって、格好よく(粋に)見えると思います。

一般的に和装の着物や帯などは直線的な作りをしているので立体的な人の身体にフィットさせるのは難しいとされています。(手前味噌で恐縮ですが)弊社の前掛は身頃のウエスト部分を立体裁断にして身体にフィットしやすくし、両脇にスリットを入れて運動量を持たせて動きやすくしていますので、更に骨盤の位置でシッカリと締めることができ、調理する姿が格好よく(粋に)見えると思いますよ(^。^)
by my-uni | 2016-01-09 12:21 | チョッと豆知識
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