重ね着はレイヤードとも言われていますが、古くは十二単衣にも見られるファッションの楽しみ方の一つです。
その時代時代で重ね着はさまざまなファッションを演出してきましたが、イマドキのファッションで言うと、胸元や裾にちらりと見せるレースのキャミソールなんかは重ね着の定番になっていますし、ミニスカートやホットパンツにレギンスとの組合せも定番的な重ね着スタイルとなっています。
また、Tシャツの重ね着で、下に長袖&上に半袖を着るスタイルは以前からあった重ね着の王道のようなスタイルでもあります。
いずれも、下の服を上の服から少し出すというスタイルはすっかり定着した
『重ね着スタイル』です。
でも、それはカジュアルウエアーの世界でのことで、ユニフォームの中のオフィスウエアーとしては下のものを表に出して着用する
『重ね着スタイル』は今までは見受けられませんでした。
オフィスウエアーでの重ねて着る一般的なパターンでは、ブラウス+ベスト+ジャケットといったスタイルで、いずれも中に着る服の裾が表に外出ることはありませんでした。
ところが、2007秋冬新商品の着こなし提案で、こんなものが目を引きました。
スタンドカラーのショート丈ジャケットの下にベストを重ね着して、ベストの前身ごろを表に出すというスタイルです。
「う~ん!なかなかのいいセンスをしているな!」と感心して見ていましたが、何とこのユニフォームはあの
『HIROKO KOSHINO』ブランドで、ユニフォームに絶妙な
『重ね着スタイル』を持ってくるとは、さすがは世界のコシノヒロコ先生のコーディネイトだと思わず納得してしまいました。

ちなみに、座ったり立ったり、または腰をかがめたりして動いていると、ブラウスの裾がベストやジャケットの裾からはみ出てくることがあります。
ボトムのウエスト内側に滑り止めのテープが付いている商品も多く出ていますが、それでも運動が激しいとブラウスの裾が外へ出てしまいます。
そんな時、これも
『重ね着スタイル』だとしてそのままにしておくと、回りからの冷たい視線を浴びることにもなりますので、くれぐれも身だしなみには注意をしましょう!