暦の上では秋とはいえ、暑い日が続いています。
「残暑見舞い」ならぬ、「猛暑見舞い」といった気候です。
暑い日には首筋を冷すと効果があるようで、スポーツの世界でもよく冷たいタオルを首筋に当てているのを目にします。
ユニフォームの中にも熱い環境で作業をするのに適した商品があります。
中でも食品工場向けに開発された商品で、氷らせたアイスパックを白衣の背中に付けられたポケットに入れて首筋を冷すといった商品も出ています。
『身体の温度を決める大きな要因は血液の循環である』と言われています。
首のところには太い血管が通っていて皮膚に近いところにあります。
その血管を流れる血液を冷すことで体温を下げる効果があるそうです。
また、寒いときには首にマフラーを巻きますが、寒いときには血管が収縮して血液が冷えているので、首の近くを流れる太い血管を温めることで体温を上げる効果があるそうです。
ところで、首の後ろの窪んだところのことを
『盆の窪(ぼんのくぼ)』と言いますが、今ではあまり使わない言葉となっています。
その
『盆の窪(ぼんのくぼ)』という言葉を先日ユニフォームメーカーさんの秋冬の新作ユニフォーム展示会で耳にしました。
この秋冬ワーキングウエアーのニューモデルの一つで、ボア付きのジャケットがあります。
今までも防寒着では衿のところにボアが付いた防寒ブルゾンや防寒コートはありましたが、今回の新作はカジュアルウエアではよく目にする
綿素材のジャケットの衿にボアが付けられたデザインで、更にジャケットの
内側には首筋のところまでボアが配してあって首筋から肩にかけて温められる仕様になっています。
その首筋の部分が温かくなることを強調するトークとして
『盆の窪(ぼんのくぼ)が温まりますよ』という言い方をメーカーの担当者がしていたのを聞いて、何だかレトロな感があってとても新鮮に感じました。
実際には
『盆の窪(ぼんのくぼ)』だけを温めるだけではないのですが、太い血管が通る首筋の部分を温めることで、効率的に血液が温まり体温が温かく保たれると言う理にかなった効用が期待できる言い回しに感心しました。