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ユニフォーム屋が見聞きした世の中の出来事やユニフォーム屋が語るよもやま話やユニフォーム屋だからやっぱりユニフォームに関する話題を気ままに語っています。
by my-uni
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“スポーツ&メディカル”のコラボレーション
 服の『着心地』は「運動性」と「温度や湿度」が大きく関わるとされています。
 また、生地には伸長特性・せん断特性・曲げ特性などの力学的特性があり、それが「運動性」に大きくかかわりを持つとされています。

 人の体は常に動いていますが、この“動き”に衣服がどのように追従するかを考えるのが「運動性」です。
 ここでの“追従”とは、『ゆとり+ずれ+生地の伸び』と捉えますが、例えば、“ゆとり”のあるズボンなら、膝を曲げると“ゆとり”が吸収し膝のツッパリが感じられませんが、“ゆとり”がないと、“ずれ”と“伸び”が生じることになります。

 その際、伸びにくい生地だと脚が“ずれ”て負荷がかかります。
 また、サポーターや包帯などのしかり体にフィットしたのもでは、生地が伸びて体の動きに追従することになります。
(織布の大きな特徴としては、経緯方向には伸びにくいが、バイヤス(斜め)方向には伸びやすいといった特性があります。)

 人体の表面は肩や脇など凹凸がありますが、これを平面の布でデコボコの形状に沿って覆うことは通常はできませんが、布を伸長させることで、凹凸に沿って布をフィットさせて覆うことが可能になります。
 また、伸縮性のない布でも、縫製テクニックとしてダーツなどを取って立体的に凹凸に生地を沿わせることも可能です。

 前振りが長くなりましたが、「物を人が自然な動きや状態で使えるように設計する学問」のことを“人間工学”といいますが、今の『服の着心地』の観点も正に“人間工学”での捉え方です。
 また、スポーツの分野では“スポーツ工学”という学問がありこちらも人間の動きを科学的に分析しています。
 その“スポーツ工学”を研究する施設に「アシックススポーツ工学研究所」があります。
 「アシックススポーツ工学研究所」では、人間の動作を様々な実験によって分析して商品開発に役立てていますが、例えば“腕を上げる”ときには肩の筋肉を使いますが、「腕上げ動作」の筋肉の負担量をEMG(筋活動時の疲労度)という数値で表し“腕の動かしやすさ”を測定しています。
 また、脚を上げる際の内ももの筋活動量も測定して“脚の動かしやすさ”の測定もしています。

 服は通常ですと体を動かしたときに生地がつってくると負担がかかりますので、腕や脚を動かしたときに生地がつって筋肉に負担をかけないように考えた様々なカッティングをそうした実験で検証して精度を高めています。

 そうしたスポーツ工学に基づいたノウハウに定評のあるアシックスさんと医療・ケア分野のユニフォームに定評のあるメーカーさんとがコラボレーションしたメディカルユニフォームが2008年新作で登場しました。

 特徴的なカッティングをいくつか挙げると、
『腕を上げる際に生地の突っ張り感を軽減するように“ワキ下の立体裁断”』

『活動中に衣服内に熱がこもった際に空気の循環を行うための“ワキ側面の通気仕様”』

『ヒザの伸縮運動をスムーズにし、かがんだ際の生地の引きつれ感を軽減する“ダーツ仕様”』

などいかにもスポーツ衣料で培われたノウハウが盛り沢山の仕様になっています。
“スポーツ&メディカル”のコラボレーション_e0053563_16392728.jpg

 こうした様々な工夫により、従来のユニフォームに比べて筋肉にかかる負担が15%軽減されているというから驚きです。
 さあ、このユニフォームを着てアスリートさながらに軽快にお仕事をしてみましょう!
by my-uni | 2008-03-01 16:49 | ユニフォームのこと
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